ネットワーク

ネットワーク機能について

ネットワーク機能は、インターネットを通して複数のユーザーを接続し、ひとつのシミュレーションを共有することができるものです。この機能を使用すれば、同じレイアウトの中で複数のユーザーがそれぞれの列車を操作し、鉄道模型の運転会のような雰囲気を楽しむことができるようになります。

ホストとクライアント

ネットワーク機能により複数のユーザーを接続するためには、一人のユーザーをホスト、その他すべてのユーザーをクライアントと呼ばれるモードにする必要があります。ホストは使用するレイアウトの選択など、ネットワークモードにおけるいくつかの設定を行った上で、セッションと呼ばれるネットワークプレイのための仮想空間を構築します。クライアントはホストが作成したセッションに参加することで、ホストや他のクライアントと通信できるようになります。それ以外の機能はホストとクライアントの間にほとんど違いはありません。

接続に必要な環境

通信は DirectPlay により TCP/IP プロトコルを使用して行われます。LAN でもインターネットでもかまいませんが、すべてのユーザーは通信に使用するための UDP ポートを開放する必要があります。また、クライアントはホストの IP アドレスを事前に知っておく必要があります。このため、実際にセッションを確立する前にホストのアドレスやポート番号を周知するため、メッセンジャー等のコミュニケーション手段が必要になります。セッションの確立後は RailSim II 自体のチャット機能によりコミュニケーションが可能です。また、ファイアウォール等により接続が遮断されることがありますので、RailSim II が通信を行えるように設定するための権限が必要になります。ポート開放やファイアウォールの設定変更セキュリティー上のリスクを伴う行為ですので、各自の自己責任において行ってください。

接続の方法

ネットワークの制御はファイルモードで行います。ネットワークモードで使用するレイアウトはあらかじめファイルに保存しておく必要があります。「ネットワークモードにおける制限」の項目も参照してください。

まず、ホストがセッションを作成します。ファイルモードを開き、ネットワークモードで使用するファイルを右クリックし、「セッションの作成」をクリックします。するとネットワークの設定ダイアログが表示されますので、必要事項を入力します。よくわからない場合スクリーンネーム以外は変更する必要はありませんが、ホストは指定したホストポート番号を開放しておかなければなりません。入力ができたら OK を押します。

次に各クライアントはホストに接続を行います。ホストへの接続方法は、レイアウトデータの取得方法の違いから 2 通りあります。ひとつは、ホストからレイアウトデータを直接受信する方法で、この方法が確実です。もうひとつはホストがセッション作成に使用したものと同じレイアウトデータをすでに所有している場合に、レイアウトデータの受信を省略する方法で、レイアウトデータの容量が大きくあらかじめ別の方法でデータを共有できる場合に有効です。ただし、後者の方法を使用する場合、レイアウトデータは完全に一致している必要があり、通信時にチェックされます。すべてのクライアントが同じ方法で接続する必要はありません。いずれの方法を使用する場合でも、レイアウトに使用されているプラグインはあらかじめすべてのメンバーが所有していなければなりません。

各クライアントは、ホストからレイアウトデータを受信する場合「ダウンロード」ボタンを押します。すでにレイアウトデータを所有している場合、そのファイルを右クリックして「セッション参加」をクリックします。ダイアログが表示されるので、必要事項を入力します。ホストのアドレスは、IPアドレスとポート番号を : でつなげた形式で指定します。例えば、ホストのアドレスが 192.168.1.2、ホストポートが 51111 の場合 192.168.1.2:51111 と入力します。また、ローカルポートは各クライアントが個別に通信に使用するポートであり、ホストポートとも、他のクライアントのローカルポートとも独立したものです。独立しているというのは違う値に設定しなければならないという意味ではなく、必要に応じて各自設定できるという意味です。各クライアントは、自分の使用するローカルポートだけを開放すればよく、ホストポートや他のクライアントのローカルポートを開放する必要はありません。入力ができたら OK を押します。

セッションに参加した各メンバーは、ファイルモードに「ネットワーク」というウィンドウが表示され、参加しているメンバーの確認などが行えるようになります。また、ホストは応答が無くなったメンバーをセッションから削除することもできます。ホストがメンバーの募集を締め切るとシミュレーションが開始されます。それまではシミュレーションが停止状態になります。

チャット機能

セッションに参加すると、画面下に常にチャット用の入力ボックスが表示され、メンバー間で会話ができるようになります。左のチェックボックスをクリックすると、会話が邪魔なときに非表示にすることもできます。

チャット用入力ボックスに特定のコマンドを入力することで、チャット関係の操作やネットワーク関係の情報照会を行うことができます。このチャットコマンドには以下のようなものがあります。

コマンド短縮機能
/help/hチャットコマンド一覧を表示します。
/members/mメンバー一覧を表示します。また、各メンバーが現在設定しているシミュレーション速度の倍率も表示されます。
/background/bチャットの文字列の背景を切り替えます。
/clear/cチャットのログをクリアします。

ネットワークモードにおける制限

オフライン時におけるマニュアル操作モードの制約がそのまま継承される他、以下のような制約があります。

ネットワークモードは鉄道模型の運転会のような雰囲気を楽しむ目的で作られているため、オフラインモードとは異なるいくつかの制限があります。以下にこれらの制限を示します。

線路・施設・駅舎・シーン等の設置や撤去、編成の追加や変更はできません。あらかじめオフライン状態で作成し、保存しておく必要があります。

線路への列車の設置・撤去は行うことができます。車輌等のスイッチを変更することはできます。

列車の速度やスイッチ、ポイント設定の変更は直ちには反映されません。メンバー間で同期が行われるまでに若干の遅延が生じます。この遅延時間の長さは、セッション作成時の同期間隔設定値に依存します。

ポイント切り替え

ネットワークモードでは、ポイント切り替えが手動になります。ダイヤ設定モードでは、ポイント付近にカーソルを移動するとどちらの方向に分岐するかが表示され、ポイントを左クリックすることで、ポイントを切り替えることができます。駅舎のダイヤ設定はできません。ニュートラルモードでも、Alt を押しながら同様の操作をすることで、ポイント切り替えを行うことができます。ネットワークモードにおけるポイント切り替えは、すべての編成に対して共通になります。編成ごとのポイント設定はできません。

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